太宰治と女たち。
どうも、医療系workerのやきいもです。
これは以前noteをやっていた時の記事です。太宰治の考察です。引っ張ってきました。
世の中の人は二つに分かれるという。
太宰治の気持ちが痛いほどわかる人と、全くわからない人だ。
私は前者だ。太宰治がとても魅力的に感じ、彼が考えていたこと・彼の感性をもっともっと知りたいと思う。
ちなみに私の弟は完全に後者だ。生きることが楽しくてたまらないと言う。
生きることが息苦しく、そして無職であった時代にその言葉を聞いた私は、そんな人間が世の中にいるんだ、と純粋にただただ驚いたのだ。
それと同時に生きることが楽しいと言った弟が羨ましかったし、どうか苦しみを知らぬまま生きて欲しいとも思った。
何故こんなにも太宰に心惹かれるのか。
太宰治は非常に女性に人気があったと言う。世の女性を惹きつけるものが彼には合ったのだ。
彼は死に憧れを抱いてる。故に放って置けない。
知らずにはいられない。彼の考えを、気持ちを。
彼への興味はいつしか、未知のものへの興味に変わっていたのではないか。
知れば引き返せないことなど、女性たちはわかっていただろう。それでも止められない。
好きと言う言葉では言い表せない、もっと特別なもの。
愛してあげるから愛して。
私を見ていないことなどわかっている。きっと私のものにはならないこともわかっている。どうして私を見ないのか。貴方はずっと奥にあるものを見ている。私なんて見ていないのよ。
それでも貴方を求めてしまうのは、私の弱さなのでしょうか。
女性たちは傷つき悩み、それでも彼の心に最期まで入ることができなかった。
一緒に命を落とした女性は、最期に何を考えたのだろう。
きっと最期に思い知ったのではないか、彼の心の重さを。罪の意識を。
どんな女性も、彼の心の中にある「死への憧れ」には誰も敵わなかった。
「死への憧れ」を抱く男への無情な愛情。
一緒に死ぬ優越感ではなく、最期まで彼を満たすことのできなかった絶望感。
私は以前、太宰治のような男性と関わったことがある。やはり、大層魅力的で、彼を理解したいと思ったし、そんな彼に愛されたいと思った。しかし、それと同時に自分が自分でなくなっていくのもわかったし、彼は私のことなど見向きもしないのだと、ある日唐突に思い知った。
一緒にいて安心したことなど一度もなかった。常に不安と絶望が心の中を埋め尽くし、けれど、それでも求めることをやめられなかった。
麻薬のようなひと。中毒性の高いひと。
太宰治はきっと、そんな人だった。
もう少し文章力が戻ったら再度、考察したいです。